こんにちは。カナエです。
今回は映画「メアリーのすべて」について書きたいと思います。
メアリーは何故恐ろしい怪物を生み出したのか?
映画データ
製作年 2017年 イギリス・ルクセンブルク・アメリカ合作映画
監督 ハイファ・アル=マンスール
脚本 エマ・ジェンセン、ハイファ・アル=マンスール
衣裳 カロリーヌ・クーネル
キャスト エル・ファニング、ダグラス・ブース、スティーブン・ディレイン他
映画のあらすじ
無政府主義を唱える思想家ウィリアム・ゴドウィン(スティーブン・ディレイン)を父に、「フェミニズム」の先駆者である思想家メアリー・ウルストンクラフトを母として、19世紀にロンドンで生まれたメアリー(エル・ファニング)。

けれど母親はメアリーを産むとすぐに他界してしまい、書店を営む父親ウィリアムは再婚し、メアリーは義理の母と連れ子の妹、腹違いの弟と暮らすことになりました。―が、メアリーに書店の手伝いをさせようとする義母と折り合いが悪く父親を心配させます。それでも物書きを夢見るメアリーは義母の目を盗んで読書に耽るのでした。
父親ウィリアムは妻とメアリーの間に距離を置こうと16歳のメアリーをスコットランドのバクスター家に滞在させました。メアリーはバクスター家の娘イザベルと親しくなり自分の家よりもスコットランドの暮らしに居心地の良さを感じます。
そしてある晩バクスター家で読書会が催され、たくさんの詩人が訪れて自作の詩を読むなかでメアリーは裕福な貴族の生まれの若い詩人パーシー・シェリー(ダグラス・ブース)に注目します。21歳の彼もまた知的な美しさを持つメアリーに惹かれ二人は恋に落ちるのでした。

しかし妹のクレアが病だという知らせが来てメアリーはロンドンに帰ります。実際はメアリーに会いたいためのクレアの嘘でしたが、メアリーはバクスター家には戻らずにロンドンの家での生活に戻りました。
するとパーシーがゴドウィン家に客としてやってきます。パーシーはウィリアムの思想に傾倒して師事したいと申し出ますが本当の目的はメアリーに会うためでした。急速に接近する二人でしたが実は年若いパーシーはすでに結婚しており、妻のハリエットが娘を連れて夫を探しにきます。愛するパーシーが既婚者だと知ってショックを受けるメアリー。けれどもはや妻に愛情はないというパーシーを信じて二人は駆け落ちをするのでした。
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二人の駆け落ちには姉を慕うクレアまでついてきましたが、常識にとらわれない奔放な性格のパーシーはクレアにまで手を出してエミリーを悩ませます。おまけに詩作しかしないパーシーは定収入がないのに父親から勘当されてしまい、借金が膨らんでエミリーを苦しめました。そんななかで娘を出産したメアリーですが、借金取りから逃れるために家を出た際雨に打たれたせいで娘は高熱を出して亡くなってしまいます・・。
もしも娘が蘇ってくれるなら・・
カエルの死体を生体電気によって蘇らせるショーを見たメアリーは絶望的な衝動を覚えるのでした。
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高名な詩人のバイロン卿と親しくなった妹のクレアは彼のジュネーヴの別荘に三人で行こうと言い出します。実はクレアはバイロン卿の子供を宿していてその話をする必要があったのですが、別荘で退屈していたバイロン卿はメアリーたちを歓迎しました。その後別荘がひどい嵐に襲われて外出が出来ず皆で籠ることになった時、バイロン卿がある提案をしました。それはここにいる各自がそれぞれ怪綺談を創作して皆の前で披露するというもので、メアリーも考えを巡らせます。

その夜はバイロン卿とクレアが喧嘩して創作の発表は流れてしまいましたがメアリーの頭の中には自分の物語が形作られていました。結局バイロン卿が養育費をクレアに渡すという事で話は決着してメアリーたちはロンドンに戻ります。
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ロンドンに戻るとメアリーは自分の創作に没頭しました。そして「フランケンシュタイン」を完成させますが18歳の娘がこんな小説を書いたとはだれも信じません。夫のパーシーも面白いけれど希望がない話だと言います。メアリーはパーシーに自分の希望のない人生から生まれた小説だから・・と答えるのでした。
メアリーの小説は出版されることになりましたが、パーシーが序文を書くという条件がついていました。読んだ人は皆パーシーが書いたと思うだろうとメアリーは肩を落としました。
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パーシーと別居したメアリー。「フランケンシュタイン」は匿名で出版されました。
父ウィリアムの書店で出版記念会が開催されることになりエミリーも出かけます。そこで夫のパーシーがこの本を書いたのは自分ではない、自分が作者に与えた絶望から生まれたのがこの本だ、と話すのを聞いたメアリーは夫に微笑みました。メアリーはパーシーにあなたと結婚したことを後悔はしていないと告げるのでした。
数年後パーシーとの間に男の子を授かったメアリーは、父の書店のガラス窓にメアリーの名前の書かれた新版の「フランケンシュタイン」が飾られているのを幸せそうに眺めるのでした・・。
映画の感想
<メアリー・シェリー>

「フランケンシュタイン」という不気味なモンスターを若い女性が考えたなんてカナエには驚きでした!
メアリーは10代で夫パーシー・シェリーと結婚して子供を5人授かりました。でも1人の息子以外4人の子を亡くしてしまっています。メアリーは自分の子供の亡骸を抱きしめてどんなにか生き返って欲しいと願ったことでしょう・・。
そんなつらい体験が死体を繋ぎ合わせて電流を流して蘇るフランケンシュタインという不気味なモンスターの着想になったのかもしれません。
そしてこの怪奇小説が意外なきっかけで生まれたのにも驚きました!
メアリーの義妹クレアが詩人のバイロンと交際していてその別荘に行った時ひどい嵐がその地域を襲って別荘から出られなくなってしまった。所在なくなったバイロンたちは何か怖い物語でも創作して発表しようじゃないかという話になりました。それで「フランケンシュタイン」をメアリーは考えたということらしいんです。そしてその別荘にいたポリドリというバイロンの主治医も「吸血鬼」の物語を書いたと言うのですが、悪天候が後世に残る二大モンスターの物語を誕生させたなんて面白いですね!
メアリーは夫のパーシーを20代半ばで事故で失い、それから結婚することもなく過ごしたそうです。幼い時に母を失って若くして結婚しながら身近に多くの死を見たメアリーだからこそ孤独なフランケンシュタインを描けたのかもしれませんね・・。


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