こんにちは。早く春が来てあったかい日光浴をしてぬくぬくしたいな~と願うカナエです☀。
今年は子供も帰らない寂しいお正月でしたが、そんな時に「ナポリの隣人」というイタリア映画を観てこれからの子供とのつきあい方を考えてみました。小さい頃はあんなに可愛かったのに・・と思ったところで時は戻りませんからねえ😌。老いては子に従えと諺では言うけれど・・なかなか素直になれないのが老人というもの。
映画「ナポリの隣人」で頑迷な父親と父親を心配する娘は再び心を通じ合えるのか?
🔑映画データ
製作年
2017年・イタリア映画
監督
ジャンニ・アメリオ
原題
La tenerezza
原作
ロレンツォ・マローネ
脚本
ジャンニ・アメリオ、アルベルト・タラッリョ
キャスト
レナート・カルペンティエリ、ジョバンナ・メッツォジョルノ、ミカエラ・ラマゾッティ他
🔑映画のネタバレあらすじ
ナポリに住む元弁護士の70代の老人ロレンツォ(レナート・カルペンティエリ)は妻を亡くしてアパートで一人暮らしをしていました。彼には娘エレナ(ジョバンナ・メッツォジョルノ)と息子サヴェリオがいましたが、仕事の上手くいかないサヴェリオとは妻の遺産であるアパートの所有権をめぐって気まずい関係になっていました。
ロレンツォと子供たちの不仲の原因はロレンツォの勝手すぎる性格にありました。ロレンツォの妻は彼が過去に愛人を持ったせいで体調を崩し死期を早めてしまったのです。エレナは自分が母親に愛人の話を伝えたせいで母親が臥してしまったことを悔やんでいました。ロレンツォは子供たちと隔たりが出来たのを察していましたが二人に対して頑なな態度を崩しませんでした。

エレナはシングルマザーでアラビア語の法廷通訳の仕事をしていました。父のロレンツォが心筋梗塞で入院したと知ると心配して見舞いに行きますがロレンツォは寝たふりをしてエレナの顔を見ようとしません。
退院したロレンツォは自分のアパートに戻ります。息をきらせながら階段を上ると、上段に座っていた一人の女性がロレンツォに挨拶しました。彼女はミケーラ(ミカエラ・ラマゾッティ)と言いロレンツォの隣人でした。彼女の一家はロレンツォが入院中に隣家に越してきていたのです。鍵を持たずに外出して部屋に入れなくなったと困っているミケーラをロレンツォは自分の部屋に入れてバルコニーから隣に通してあげました。隣はもともとロレンツォの持ち家だったのを売却したのでまだバルコニーで繋がっていたからです。
それからはミケーラの二人の子供たちが勝手にロレンツォの部屋に忍びこんできたりしましたが、実は子供好きのロレンツォは怒ることもなく謝りに来たミケーラの夫ファビオとも親しくなりました。
そんな風にしてロレンツォは隣の一家に食事に誘われるようにもなって疑似家族のようになっていったのです。

ロレンツォは隣の家で自分の得意料理をミケーラと一緒に作りました。その時ミケーラが夫のファビオが子供たちの心配をしていると言ったので自分も子供が小さい時はそうだった、気が気じゃなかったとロレンツォは答えました。
それなのに大人になったら不思議なことに愛情が失せた
ロレンツォの言葉に驚くミケーラ。
多分あなたは・・
ミケーラは続けます。
子供たちがいまだに怪我するんじゃないかと心配している・・だけど彼らはもう大人だから自分で歩ける
あなたは彼らを守れない、助けられない自分が不安なのでは?
ミケーラの言葉に驚くロレンツォ。
ミケーラの夫、ファビオはナポリに馴染めず職場でも家庭でもうまくコミュニケーションをとれない自分に悩んでいました。ちょっとしたことでカッとなる性格のあるファビオはある夜、自分の家族を拳銃で撃ち自分も自殺するするという悲劇的な事件を起こしてしまいます。
瀕死の状態でミケーラ一人が生き残りましたが、そんな彼女を自分の娘と偽ってロレンツォは看病します。事件を知ったエレナと弟が病院にやってきますがロレンツォは関係ないと言って追い返してしまいました。
それでもロレンツォは病室でミケーラに話しかけます。
私にも娘と息子がいる
前にきみに言われたね・・もう昔の愛し方ではなく年をとったら愛しかたも変えなくてはいけないようだ・・
しかし病院とトラブルを起こし、娘でないこともばれてしまったロレンツォは見舞いを禁止されてしまいました。殺人事件があったアパートに帰る気にもなれないロレンツォは病院に寝泊りします。
待合の椅子でうたた寝していたロレンツィオはミケーラの夢を見ました。ミケーラは優しく笑ってもう家にお帰りなさいとロレンツォを諭します。

夢から覚めて彼女の病室を訪れたロレンツォは彼女が亡くなったのを知るのでした・・。
憔悴してナポリの街をふらつくロレンツォ。最後に行き着いたのは娘エレナの職場でした。ロレンツォが病院からいなくなったと知って父親を探していたエレナはロレンツォがやってきたことに喜び、また姿を消した父の後を追います。

探しつかれてベンチに座り込んだエレナの横にそっと座るロレンツォ。娘の手をとる父親の手をエレナも握り返すのでした・・。
🔑映画の感想・・・老親になって変わる親子の関係

孤独な老人だと思っているでしょうとミケーラに問うロレンツォ。彼自身自分のことを気難しい人間だとわかっている。でも素直になれない。これまで生きて来たプライドだってある。自分が守ってきた子供たちに頭を下げたくない。
大人の子供たちとはつきあわないけれど密かにエレナの息子の学校に行って自分の孫を呼び出して遊んでいるロレンツォ。可愛がっても孫は強面の彼を好いていないようですが、それでも孫といたいと思う気持ちは強い。
老人は難しいんですよね。でも人間だからやっぱり寂しい。
隣の家族と接して昔あった自分の家族を思い出し彼らに愛情を感じるものの、悲惨な事件が起こって築きつつあった暖かい関係もあっという間に壊されてしまう。再び孤独に陥ったロレンツォは一人がたまらなく辛くなってしまう。
ミケーラの言葉が彼を押す。
愛し方を変えなければ・・
彼は娘、エレナのもとへ戻るのでした。
一人の老齢の男が愛情に飢えて逡巡する物語。誰でも年を取るからロレンツォの心情がいつかはわかるもの。親のプライドを捨てて素直になるのは難しいけど・・待っている手があればやっぱり素直になって握らなければね✨。
ロレンツォ役のレナート・カルペンティエーリはこの映画でイタリアで権威のあるダビッド・デ・ドナテッロ賞の主演男優賞を受賞しています。


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